退職代行とは、労働者の代わりに退職の意思を伝えるサービスです。近年、退職代行の利用者が増えていますが、その一方でトラブルも発生しています。
ここでは、退職代行トラブルの具体例や、トラブルを防ぐためのポイントについて解説します。
退職代行で起こるトラブルの原因
退職代行で起こるトラブルの原因は、大きく分けて以下の3つです。
- 退職代行業者の質が低い
- 依頼者の準備不足
- 会社の対応
退職代行業者の質が低い場合、退職代行が実行されない、退職代行業者に連絡が取れない、費用を支払ったのに退職代行が実行されないなどのトラブルが発生する可能性があります。
依頼者の準備不足も、トラブルの原因となります。退職代行業者に依頼する前に、就業規則や退職手続きをよく確認しておくことが大切です。また、退職代行業者に依頼する際には、費用や退職後のサポート内容をよく確認しておきましょう。
会社の対応も、トラブルの原因となります。退職代行を利用したことを理由に、会社から解雇予告を受ける、退職後、会社から損害賠償を請求されるなどのトラブルが発生する可能性があります。
退職代行トラブルを防ぐためには、信頼できる退職代行業者を選び、退職代行業者に依頼する前に準備を十分に行うことが大切です。
退職代行を使って起きたトラブル10選
退職代行を使って起こってしまったトラブルについてご紹介していきます。
1.退職に必要な書類が送られてこない
退職代行を利用したとしても、トラブルが発生する可能性があります。そのうちの1つが、退職に必要な書類が送られてこないというものがあります。
退職代行を利用した場合、退職代行業者は会社に退職の意思を伝え、退職に必要な書類の作成や退職後の手続きなどを代行します。しかし、退職代行業者によっては、退職に必要な書類の作成や送付を忘れることがあります。また、退職代行業者が作成した書類に不備がある場合もあります。
退職に必要な書類が送られてこない場合や、退職代行業者が作成した書類に不備がある場合は、退職代行業者に連絡して対応してもらいましょう。また、退職に必要な書類が送られてこない場合は、会社に直接連絡して書類の作成や送付を依頼することもできます。
2.退職代行で辞めたと噂を流された
退職代行を利用したという噂が流されるトラブルは、比較的多く報告されています。
退職代行を利用したという噂が流されると、労働者本人だけでなく、その家族や友人にも影響が及ぶ可能性があります。そのため、退職代行を利用することを検討している場合は、トラブルを避けるために注意が必要です。
退職代行を利用したという噂が流されるのを防ぐためには、退職代行業者の選び方に気を付けることが重要です。退職代行業者の中には、悪質な業者も存在します。悪質な業者に依頼すると、退職代行を利用したという噂が流されるだけでなく、その他のトラブルが発生する可能性もあります。
退職代行業者を選ぶ際には、以下の点に注意してください。
- 弁護士や労働組合が運営している退職代行業者を選ぶ
- 料金が明確にされている退職代行業者を選ぶ
- 契約前に無料相談ができる退職代行業者を選ぶ
これらの点に注意して退職代行業者を選ぶことで、トラブルを避けることができます。
3.社員が家まで来てしまう
退職代行を使って起きたトラブルの一つに、社員が自宅に押しかけてくるというものがあります。これは、退職代行業者が会社に退職の意思を伝えると、会社が退職者の自宅に押しかけて、退職を思いとどまらせようとしたり、退職代行業者に圧力をかけようとしたりするケースです。
このようなトラブルを防ぐためには、退職代行業者を選ぶ際に、きちんとした実績や評判のある業者を選ぶことが大切です。また、退職代行業者に依頼する際には、必ず契約書を交わし、退職代行業者の責任を明確にしておきましょう。
もし、退職代行業者が会社に退職の意思を伝えた後、社員が自宅に押しかけてきた場合は、すぐに警察に相談してください。また、退職代行業者に連絡を取り、対応してもらいましょう。
4.給与が支払われなかった
退職代行を使って起きたトラブルの一つに、給与が支払われなかったというものがあります。これは、退職代行業者が会社に退職の意思を伝えると、会社が退職者の給与を支払わないケースです。
もし、退職代行業者が会社に退職の意思を伝えた後、給与が支払われない場合は、すぐに退職代行業者に連絡を取り、対応してもらいましょう。また、労働基準監督署に相談することもできます。
5.有給消化が認められなかった
退職代行を使って起きたトラブルの一つに、有給休暇が認められなかったというものがあります。これは、退職代行業者が会社に退職の意思を伝えると、会社が退職者の有給休暇を認めないケースです。
もし、退職代行業者が会社に退職の意思を伝えた後、有給休暇が認められない場合は、すぐに退職代行業者に連絡を取り、対応してもらいましょう。また、労働基準監督署に相談することもできます。
6.退職代行を使っても退職が認められない
退職代行を使っても退職が認められない場合は、いくつかの理由が考えられます。
- 退職代行業者が会社に退職の意思を伝えていない。
- 退職代行業者が会社に退職の意思を伝えたが、会社が退職を認めていない。
- 退職代行業者が退職の意思を伝える際に、法律に違反している。
- 退職代行業者が退職の意思を伝える際に、会社に不利益を与える行為を行っている。
退職代行を使っても退職が認められない場合は、退職代行業者に相談して対応してもらいましょう。また、労働基準監督署に相談することもできます。
7.会社側から顧問弁護士が出てきた
退職代行業者が退職の意思を伝えると、会社側は顧問弁護士に相談することがあります。顧問弁護士は、退職代行業者が非弁行為を行っていないか、退職代行業者の要求が法的に認められるかどうかなどを判断します。
顧問弁護士が退職代行業者の要求が法的に認められないと判断した場合、会社は退職代行業者の要求を拒否することがあります。また、顧問弁護士が退職代行業者が非弁行為を行っていると判断した場合、会社は退職代行業者を訴えることもあります。
退職代行を利用する場合、このようなトラブルが発生する可能性があることを知っておくことが大切です。退職代行業者を選ぶ際には、法律に精通した弁護士が運営する業者を選ぶようにしましょう。
8.代金を支払ったら業者と連絡がとれなくなった
退職代行業者に代金を支払ったにもかかわらず、退職の意思を伝える連絡が来なかったり、退職手続きが完了しなかったりというトラブルが発生することがあります。
このようなトラブルが発生する原因としては、以下のようなものが考えられます。
- 退職代行業者が悪徳業者である
- 退職代行業者が資金繰りに困っている
- 退職代行業者が退職代行の依頼を大量に受けており、対応しきれなくなった
退職代行を利用する場合、このようなトラブルが発生する可能性があることを知っておくことが大切です。退職代行業者を選ぶ際には、法律に精通した弁護士が運営する業者を選ぶようにしましょう。
また、退職代行業者に代金を支払う前に、退職代行業者の契約内容をよく確認しておくことが大切です。契約内容には、退職代行業者の費用、退職代行業者の対応内容、退職代行業者の責任範囲などが記載されています。
契約内容をよく確認せずに代金を支払うと、退職代行業者に代金を支払ったにもかかわらず、退職の意思を伝える連絡が来なかったり、退職手続きが完了しなかったりというトラブルに巻き込まれる可能性があります。
9.会社から損害賠償を請求された
退職代行業者が退職の意思を伝えると、会社側は退職代行業者に対して損害賠償を請求することがあります。
会社が損害賠償を請求する理由としては、以下のようなものが考えられます。
- 退職代行業者が非弁行為を行っていると判断した場合
- 退職代行業者が退職手続きを適切に行うことができなかった場合
- 退職代行業者が退職によって会社に損害を与えた場合
退職代行を利用する場合、このようなトラブルが発生する可能性があることを知っておくことが大切です。退職代行業者を選ぶ際には、法律に精通した弁護士が運営する業者を選ぶようにしましょう。
また、退職代行業者に代金を支払う前に、退職代行業者の契約内容をよく確認しておくことが大切です。契約内容には、退職代行業者の費用、退職代行業者の対応内容、退職代行業者の責任範囲などが記載されています。
契約内容をよく確認せずに代金を支払うと、退職代行業者に代金を支払ったにもかかわらず、退職の意思を伝える連絡が来なかったり、退職手続きが完了しなかったりというトラブルに巻き込まれる可能性があります。
退職代行を利用した場合、退職代行業者から会社に損害賠償を請求された場合は、弁護士に相談するようにしましょう。
10.退職自体が認められない
退職代行を使って会社を辞めたものの、退職が認められないトラブルが発生することがあります。これは、退職代行業者が退職届を会社に提出しなかったり、提出した退職届が不備であったりした場合などに起こります。また、退職代行業者が退職を妨害するような行為をしたために、退職が認められないこともあります。
退職代行を使って会社を辞める場合は、退職代行業者の信頼性や実績を十分に確認することが重要です。また、退職代行業者との契約書は必ずよく読んで、内容を理解してから契約するようにしましょう。
退職代行を使って会社を辞めたものの、退職が認められなかった場合は、弁護士に相談することをお勧めします。弁護士は、退職代行業者との交渉や、退職が認められなかったことによる損害賠償請求などの手続きをサポートしてくれるでしょう。
退職代行でトラブルを防ぐためのポイント
退職代行とは、従業員が会社を辞める際に、退職の意思を伝える手続きを代行してくれるサービスです。退職代行を利用するメリットとしては、退職の意思を伝えるのが苦手な人でもスムーズに退職できる、退職金や未払い賃金などのトラブルを防げる、などが挙げられます。
しかし、退職代行を利用する場合にも、トラブルを防ぐための注意点があります。ここでは、退職代行でトラブルを防ぐためのポイントをいくつかご紹介します。
信頼できる退職代行業者を選ぶ
退職代行業者は数多くありますが、中には悪徳業者も存在します。悪徳業者を利用してしまうと、退職金や未払い賃金が支払われなかったり、トラブルに発展したりする可能性があります。そのため、退職代行業者を選ぶ際には、必ず口コミや評判を調べて、信頼できる業者を選ぶようにしましょう。
契約書をよく確認する
退職代行業者と契約する際には、必ず契約書をよく確認しましょう。契約書には、退職代行業者の料金やサービス内容、責任範囲などが記載されています。契約書の内容を理解していないまま契約してしまうと、後でトラブルになる可能性があります。
退職代行業者と密に連絡を取り合う
退職代行業者は、あなたの代わりに退職の意思を伝える手続きを行います。そのため、退職代行業者と密に連絡を取り合い、進捗状況を確認することが大切です。また、退職代行業者から何か連絡がきた場合は、すぐに対応するようにしましょう。
退職代行業者に任せきりにしない
退職代行業者は、あなたの代わりに退職の意思を伝える手続きを行いますが、退職後の手続きはあなた自身で行う必要があります。退職後の手続きには、退職金の請求や未払い賃金の請求などがあります。退職代行業者に任せきりにせず、退職後の手続きについても自分で確認しておきましょう。
退職代行は、退職の際に役立つサービスです。しかし、退職代行を利用する場合にも、トラブルを防ぐための注意点があります。上記のポイントを参考に、退職代行業者を選び、退職代行を利用しましょう。